スインガーZ

意味がなくてもスイングする 

Work Time / Sonny Rollins

2008/05/19 Mon [Edit]

「Moving Out 」に収められた2枚の10インチの為のセッション後、1954年の暮れに、ソニーは自らケンタッキー州レキシントンのある麻薬更正施設に入る。この後1年間、彼はジャズシーンから姿を消すことになる。これがいわゆる、第一次雲隠れ。
更正施設に入っていたのは4ヵ月半ほどで、あとはシカゴで他の仕事をしながら、テナーの練習に励んでいたらしい。
この頃、マイルズ・デイヴィスのニュー・クインテットに参加するように誘われるが、まだ充分な自信がなかったのか、ソニーは断ってしまう。
そして、ソニーの代わりを必死で探していたマイルズが起用したのが、ジョン・コルトレーンだったのは有名な話。

1955年11月、シカゴにクリフォード・ブラウン〜マックス・ローチ・クインテットがやってくる。このとき、レギュラーのテナー奏者ハロルド・ランドが同行できなかった為、旧知のマックスからセッション参加を求められて、ソニーは参加を決める。
このクラブ「ビーハイヴ」での演奏はレコード「Raw Genius Vol.1,2 / Clifford Brown & Max Roach」(Victor)として残っている。

この後、ソニーはクリフォード・ブラウン〜マックス・ローチ・クインテットとともにニューヨークへ戻り、レギュラー・メンバーとなる。
ニューヨークに戻ってすぐ、1955年12月にソニー・ロリンズ復帰第一作としてプレスティッジに録音したのがこのアルバム「ワーク・タイム」[Prestege 7020]だ。
もうすでに「サキ・コロ」を頂点とする、ソニー独自の豪快で歌心溢れる自由奔放なアドリブが完成形になっているのがよくわかる素晴らしい出来ばえだ。

Work Time / Sonny Rollins
[PRESTIGE 7020]

1. There's No Business Like Show Business
2. Paradox
3. Raincheck
4. There Are Such Things
5. It's All Right with Me

Sonny Rollins (Tenor Sax)
Max Roach (Drums)
Ray Bryant (Piano)
George Morrow (Bass)
1955年12月2日録音

1.ショウほど素敵な商売はない
1946年有名なミュージカル「アニーよ銃をとれ」の中の曲。Irving Berlin作詩曲。
ドリス・デイ、マリリン・モンローの歌がヒット。
インストではこの演奏がもっとも有名で優れている。
ソニーの急速調の快調なプレイ、そしてレイ・ブライアントのピアノが見事だ。

2.パラドックス
ソニーのオリジナル曲。印象的なテーマ。マックスの怒涛のドラミング。

3.レインチェック
Billy Strayhorn - デューク・エリントンの片腕、エリントン楽団の作編曲者として有名なビリー・ストレイホーンの作品。

4.ゼア・アー・サッチ・シングス
1942年のポピュラー・ソング。George.W.Mayer他の共作。
フランク・シナトラの歌でヒットした。
ソニーの歌心たっぷりのバラード・プレイが堪能できる。レイのピアノも秀逸。

5.イッツ・オールライト・ウィズ・ミー
1953年ミュージカル「カン・カン」で歌われた、Cole Porter 作詩曲。
快適なナンバーで、ジャムなどでもよく演奏される。
やはり、このソニーの演奏が歴史的名演といえるだろう。


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